2014/04/30
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ケイジバン

CATEYEライトのブラケット改造

■はじめに

本文書では、壊れやすいと世界的評判のCATEYE社のライトのブラケット部分を、 ちょっと細工してブルベに耐えうる強度にする方法について述べる。

■不満と出発点

CATEYE社のライト、明るかったり電池のもちがよかったりして好きなんだけど、 いかんせんブラケット部分がダメすぎる。ちょっとした衝撃でポッキリ折れて、 しかも折れるのが交換可能なブラケット側じゃなくて交換不可能なライト側の ブラケットホルダであることが多い。 日本中のCATEYEライトユーザは、必ず一度はライト側のブラケットホルダを折って、 まだライトは使えるのになぁ、と思いながら泣く泣くライトを交換するという憂き目に 遭っている(断言)。

オイオイそんな信頼性じゃ日本製品の銘が泣くぜ!と常日頃から思ってた。 というか、この程度の強度だと、ブルベはおろかフツーのMTBやシクロクロスイベント にだって常用するのは無理だと思う。破損した本体をCATEYEに送ると 交換してくれるという話(それはそれで助かる)もあるが、 そういう問題じゃなくて、根本的な設計の変更が必要なんですよCATEYEの中の人!

この点について、CATEYEは一貫して改良していない。 ブラケット部分だけ強度上げたら他が壊れちゃうという話があるのかもしれない けれど。

かつて我輩、HL-EL300のライト側のブラケット接続部がぽきぽき折れた時に 「なんとかして欲しい」と改善案も含めてCATEYEに直訴したことがあった。 しかし、 何度かメールでやりとりあったものの、折れたブツを提供した後は 音沙汰無しとなって、結局、改良されたのかされなかったのかは不明だった。 ただ、「ライトの重心部分にブラケットを付けろ」(※HL-EL300は重心から随分外れた ところにブラケットがあって、そのため非常にブラケットホルダが折れやすかった)と いう提言は最近のライトでは取り入れられた模様で、 前よりは壊れにくくはなっているようだ。ちょっとめでたい。

とはいえ、樹脂で抱え込むだけのブラケットには、構造的にこれ以上の強度は 望みにくい。かくして先日我輩ちょっとぶつかった時にHL-EL500のライト側の ブラケットホルダを折ってしまい、さてどうしよう、とあいなったワケだ。

以下が、折れたライト側ブラケットホルダ。見事なまでにポッキリ。パテ(というか みんな大好きシューズドクター)で直そうかとも思ったが、もっと確実な方法が 無いか、ということで今回の改良(?)に至った。


■改良点

「ライトをタイラップ(結束バンド)で固定できるように、ブラケットに溝を彫る」。 これが今回の改良の全てだ。簡単には、ブラケット側に以下のように溝を彫る。 本当はもう一つ上の部品に溝を掘った方がいいんだろうが、そうすると強度的な 問題が出そうな気がしたので今はこちらを彫った。

横から見ると、こんなカンジ↓に向こうが見えるようになっていればO.K.。 溝の深さは1.5mm程度、タイラップが通り、上面がツライチになるのが理想。 それ以上彫ると強度的にヤバそうなので注意。

予断だが、この溝彫りはかなりキツかった。ブラケットが、樹脂のクセにヤケに丈夫。 金鋸と金ヤスリでゴリゴリやったのだが、彫り終えるのに30分近くかかった。 実はカッターナイフで少しずつ削った方が早かったかもしれない。リューターか 彫刻刀があれば一番いいような気がする。こんだけブラケット側の強度が高けりゃ、 そりゃこっちは壊れんわなぁ、と納得。

ここにタイラップを通し、ライトごとキツく縛る。それだけ。 取り外しはできなくなったが、ブラケットとの接続は強力無比になったはずだ。 これならブルベだろうがMTBだろうが、地面からの衝撃でライトが落ちることは ないだろう。タイラップが 劣化したら交換すればいいし(タイラップのお値段は10本で200円くらい)。 そもそも頻繁にライトを取り外す必要がある人は居ないだろうし、 防犯上も取り外せない方がいいと思うんだ正直。


本当は、タイラップがズレないようにライト側にも溝を掘れば完璧だと思うんだけど、 さすがにまぁそこまではしなくていっかー、というところ。

■CATEYEへの提案

ブラケット部分(特にライト側のホルダ部分)の強度はどうにかしてください本当に。 あんなパキパキ折れたんじゃレースとかに絶対使えないですよ!

少なくとも、「壊れる時は交換可能な方(今回はブラケット側)が壊れる」ように 作ってもらえているとうれしい。 実際壊れた時にも交換して末長く使うことができるようになるからだ。 …まぁ、企業からすれば、製品をばんばん買ってもらわないと商売にならんだろと 言われたらその通りなんだけど、 「ワカルダロッ!」 って言われてもユーザは困っちゃうだけだからねぇ。

一方、今回のように「ユーザがアドオンで強度を高めることができるような工夫を 最初からしておく」というのはアリだと思う。ので、上のようにブラケット側に 溝を彫っておくとか、ブラケットとライトをネジ止めできるように穴を あけておくとか、そういうのはやってくれてると助かる。 それをどう使うかはユーザに任せるのでノーヒントで構わないし、そこを使ってて 問題が起こったとしてもそれはユーザ責任としてもらっていい。

…このアイディア買ってくれんやろかCATEYE。連絡お待ちしてます。

■おわりに

ということで、簡単にCATEYEのライトとブラケットを固定する方法を紹介した。 汎用性は高く、これなら強度も十分だと思う。ブルベとかに出る人は すべからくこういう改良を施しておくべきだ。落としたライトが車に踏まれて 粉々になるのは、もう見たくないしね!